あの頃のボカロ曲を全力で歌ってみた!【さつきちゃん】 感想を書いてみた

「DIALOGUE+Room vol.5 ~歌いたいふたり〜」第二部の
「あの頃のボカロ曲を全力で歌ってみた!【さつきちゃん】」の私的見解と偏見にまみれた感想です。
エンターテインメントかくあるべしという素晴らしい公演でした。
https://dialogue-music.jp/news/2024/10/29-15/
https://x.com/miyamiya_Satsu/status/1883472572479905854

2025年1月26日16:15開演。会場は4丁目の新宿ANTIKNOCK。
なかなかいかちーライブハウスでした。階段降りたら右すぐそこにヤニ場があんだぜ今どき。
アクスタ缶バッジのグッズを記念に2個購入して、バルトも御苑も時間がなかったので、ウィンズでレースを見ながら時間を潰しました。
このアクスタのイラストも「あの頃」から好きだった絵師の木花さん(https://x.com/sui_sai)を口説いて依頼したとのこと。コンセプトがしっかりしていてこういうの良いですね~。
開場はやや遅い時間。整理番号9番という僥倖に恵まれ、端っこフロントよりも2列目裏センのほうが良さそうだったのでそこらへんへ。
お客が何人参加したのか知りませんが、かなりぎゅうぎゅうでした。

セットリストは下記の通り。曲目は事前に発表されていました。
せっかくなので私はしっかり聴き込んでから参加いたしました。
ちなみに、ライブは1時間の予定です。しかして13曲。欲張りセット。
https://x.com/DIALOGUE_staff/status/1883439105012568157
https://x.com/miyamiya_Satsu/status/1883077004188385329

M1. ドレミファロンド
M2. 神のまにまに
M3. キリトリセン
M4. 東京レトロ
M5. 恋は戦争
M6. 投資家レコーズ
M7. 夜咄ディセイブ
M8. アイロニ
M9. 心做し
M10. おちゃめ機能
M11. ドーナツホール
M12. ワールドイズマイン
M13. ハッピーシンセサイザ

私はドレミファロンド、神のまにまに、ハッピーシンセサイザ、おちゃめ機能の4曲は知っていました。同じ作曲家の如月アテンションやパンダヒーローならわかりますし、アイロニも聴いたことありました。
ニコニコもボカロも通ってこなかった人間がこれですから、やはり相当な影響力を持っていたのでしょうね。

"あの頃のボカロ曲"ということで、リリース日をまとめました。ソースはすべて『初音ミク Wiki』から。
恋は戦争 / ryo 08/02/22
ワールドイズマイン / ryo 08/05/31
おちゃめ機能 / ゴジマジP 10/04/01
ハッピーシンセサイザ / Easy Pop 10/11/22
キリトリセン / 40㍍P 11/02/26
ドレミファロンド / 40㍍P 12/01/17
投資家レコーズ / 西沢さんP 12/02/16
アイロニ / すこっぷ 12/05/24
夜咄ディセイブ / じん 13/02/17
東京レトロ / すこっぷ 13/06/14
ドーナツホール / ハチ 13/10/28
心做し / 蝶々P 14/01/05
神のまにまに / れるりり 14/02/07


■感想
前説として田淵さんが登場。
今回は田淵さんがカラオケの音源出しを担当、そしてプロンプターのギャルズ(ポニキャンの社員さんおそらく)という少数精鋭な布陣。
【さつきちゃん】がカラオケしてるところを覗き見している感じ?で、故に煽っていく感じでもなく難しいとか。そもそも田淵さんも「さつきちゃん」がどういうテンションなのかわからないとのこと。

ボカロ曲といえども、人間が歌うことを意識しているようなセットリストに感じたので、超本気モードなんだろうなと私は思っていました。(歌い手さんからの影響が強いとのことで、なるほど~)
以下、予習時の曲の感想とライブの感想を併記する感じで記述します。

・第1曲目。ドレミファロンドのイントロで、元気にさつきちゃんがご登場!
愉快で楽しい曲ですけれども、歌うのは難しいはず。舞台性が求められると言いますか。ところがおかいつ(アフタートークでも言及された『おかあさんといっしょ』のことを指す、らしい)の歌のお姉さんのようにのびのびと好調な滑り出しで一気呵成に世界観を構築し引き込む。
小人さん・巨人さん・宇宙人のロンドのところではかわいい振付も見せてくれました。
これは楽しくなるぜと確信しました。

神のまにまに
個人的に馴染み深い曲が続いて心地が良い。
ボカロは厨二病楽曲が少なくないイメージがありますが、これは天の岩戸伝説を元ネタにした光の厨二病とでも言いましょうか。
原曲はミク、リン、Gumiの3名で歌っているため、1人となると詰めて歌ったり、省略したりするところも出てくるのでそのようなアレンジも込でおもしろかったです。

MC1(MCが入るところはあまり自信がありません、ごめんね)
予習が大変だったかもしれないけど、楽しんでいってね!
ステージのドラムを置く高台で歌おうとしたが、ライトがぶら下がっていて立てないので下で歌います、ごめんね~とか。

キリトリセン
私これ大好き!!
いや、知らんかったんですけど、予習で聴いているうちに気に入ってしまいました。
歌詞に共感できるとかそういうわけではないのですけど、爽やかなサウンドと音の乗せ方が好きなんですよね。
私の予想セトリではラストスパートに置いていたのですが、けっこう早めに出てきましたね。
さつきちゃんの声質にとてもマッチしていたと思います。これは楽しかったなあ。

東京レトロ
新宿ANTIKNOCKまで東京メトロ丸ノ内線で参りました。歌詞に出てくる「銀座 四ツ谷 後楽園」なら丸ノ内線ですね。戦後開通なのでレトロではないのかもしれませんけど。
思えば実家をエグザイルされて都民になって以来、どこへ行くにも電車に乗ります。「恋の匂いと想いを乗せ」るにしても電車を利用するわけでございます。
この東京レトロをさつきちゃんは上京前に聴いていたこと、そして後にメトロアドエージェンシーのジャムムの仕事をゲットしたことを意識しないわけにはいきません。
間奏のところの「ぽっぽー」がかわいい。頭の上に手を乗せてぽっぽーってやりたい。

恋は戦争
曲名を見て、ポップでかわいい曲を想像したので驚いた。(なぜそう思ったのかと引っかかるところがあり調査したところ「おこちゃま戦争」というボカロ楽曲に辿り着きました。記憶の奥底に残っていたのかな)
スローなんだけどヘビー、シンプルにボーカルで押し切る。これが決まったら格好いい。正直若干細い印象がありましたので、ここが成否を分かつ聴きどころだと思っていました。
いやあ、良かった。むしろ声を張らない部分がカラオケの特性もあってか音があまり乗らない感じになっていてそちらが問題でしたもの。

投資家レコーズ
GUMIのボーカルがリアルだと思った。出だしの歌詞が面白い。
「ねぼすけ隊員の僕に取捨選択の余地は有り得ない。自分を愛しちゃったならそりゃもう君を愛せないんだし」
寝坊なんてして己を甘やかしているようじゃ、もう君を愛せやしないとは恐れ入る。ほんとその通り、かしらね。

夜咄ディセイブ
この厨二病感。まさにボカロ楽曲。如月アテンションとか想像フォレストが好きなんですけれども、同じ作者が書いているのですね。
セトリの妙もあり乗れる。やはり売れっ子はすごいなあとも思った。

・ここでMC2
レパートリー全部知ってた人はいる?私は歌い手経由でボカロ楽曲に親しんでいたので偏りがあると思う、とのこと。(とはいえ全曲一定以上の評価を受けている曲ではある)
ここで椅子を用意して座る。バラード曲かな?

アイロニ
誰かが歌っていたのをおそらく聴いたことがあるのだけど思い出せず。(鹿乃さんの歌ってみたかと思ったがおそらく違う。ちなみに、この鹿乃さんは"あの頃"の時代にハロ/ハワユ、アイロニ、夜咄ディセイブ、東京レトロをニコニコ動画で歌ってみているので、もしかすると聴いていたのかもしれませんね)
この曲の途中で両方の目を拭っていた。確かに目が潤んでいるのが見えた。アフタートークでの発言だが、歌詞に共感して泣いてしまうとのこと。とことん暗い感じがお好きらしい。
ここからバラードが続くというのは田淵さんらしくないセトリだと思ったが、まさか涙で味付けされるとは。リアルタイムでは気づかなかったけど、遅ればせながら感動しています。感情の乗せ方が味噌だよなあと思いました。
(追記:ドレミファロンドのところにも書いた演劇性という考え方がそこそこ核心を突いているように思えたが、いかがでしょうか。私の違法建築世界観なのかもしれませんけれど)
蛇足ですが、私はこの歌詞に共感できなかったです。。価値観の違いでしょうか。人生の意味なんていうものはこれから死に行く者にしか必要ないという思想ですし、自分がどうなりたいかではなくてまず自分がどうであるかに思考の始点を置くような人間だからでしょうか。
麻雀やポーカーのようなもので、自分の手札と点数状況や対戦相手を勘案しながらなんとか良い方向を目指して漸次的に頑張る。そんなふうに簡単に考えています。


心做し
Kokoronashiと読む。心がないというけれど、ちゃんとあるじゃないかという曲。
感傷的すぎて思想云々以前に歌詞が入ってこない。曲もそんなにだが、GUMIのボーカルがかなり機械的に聴こえて面白い。
アイロニ以上にバラードなのでしっとりと感じました。

MC3
アイロニは歌うと泣いちゃうとのこと。
オタクに挙手させて好きな曲を聞き出す。ドーナツホールとか投資家レコーズとかハッピーシンセサイザあたりだっけ。
田淵さんのセトリなら、ここからラストスパートってところ。残4曲を思い起こせばさもありなん。

おちゃめ機能
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!私おちゃめ機能だ~いすき♡
この曲は首を左右に振れとさつきちゃんから号令がかかる。そんな動画だったなあ。ずっと振ってたら度々気が触れそうになりましたよw
この曲は歌い手寄りなボーカルになるのかなと思っていましたがそんなことなかったですね。いや~最高~。

ドーナツホール
予習で聴いてもあまりしっくり来なかったのですけど、ちゃんと音を覚えられるし、乗れちゃうんですよね。やはり売れっ子はすごいっす。
セトリの後ろから3曲目というのがそれな。

ワールドイズマイン
これがラストかと予想していましたが違いましたね。
三箇条のところで上手中央下手と順番に煽っていく。お靴はピンクの入った黒いスニーカーでした。
この「その三 わたしの一言には三つの言葉で返事すること」がよくわからなかったんですよね。初期ボカロ界隈のジャーゴンとかでもないようですし、明確な答えがないようです。
ところが下手側を煽っているのを見て、うんやはり"I love you."しかないのかしらと思いました。月並みですけどもね。

ハッピーシンセサイザ
13曲目、ラスト。エンディング曲感ありますよね。
なんとこの曲では踊ってみたと歌ってみたを同時に披露なさいました。うわそうきたかーー!!
予習段階では音楽としてしか捉えていなかったのですが、絵師さん、動画と同じ首振り、踊ってみたと古き良きニコニコ文化の様々な要素が積み込まれていたのですね。
ソロで踊りながらというのはかなり苦しそうでしたが、「何の取り柄も無い僕に唯一つ少しだけど出来る事」は応援することです。

・アンコール
一分ほどで登場したときは大歓声が上がりましたが、本当に時間がないのでアンコールはなしとのことでした!残念。


以上、さつきちゃんボカロライブ大感想スペシャルでした。
「【3部】アフタートーク(配信のみ)」については、大宮公演が行われる2/2(日)中まで見られます。
https://dialogue-music.zaiko.io/e/DIALOGUE-Room5
https://x.com/DIALOGUE_staff/status/1883471194034417720

本公演のご感想は"#さっぴを褒めるか"のハッシュタグをつけて投稿しましょうね!!
https://x.com/miyamiya_Satsu/status/1883473496401207355






■おまけ:さつきちゃんボカロライブのセトリ予想ステークス
予習段階での私の予想は、下記の通りでした。
1. おちゃめ機能
2. 夜咄ディセイブ
3. 恋は戦争
4. 心做し
MC1
5. 東京レトロ
6. ドレミファロンド
7. 神のまにまに
8. 投資家レコーズ
MC2
9. アイロニ
10. キリトリセン
11. ドーナツホール
12. ハッピーシンセサイザ
13. ワールドイズマイン
Anc...

田淵さんのセトリの流儀として、一発目に意外性を。バラードに気をつける。一気呵成のラストスパート。などが挙げられますよね。
私は13曲を、
 ポップス(レトロ、まにまに、シンセサイザ、キリトリセン)
 ロック(夜咄、ドーナツ、恋は戦争、投資家)
 キュート(おちゃめ機能、ドレミファロンド、ワールドイズマイン)
 バラード(アイロニ、心做し)
に分類してコンビネーションを考えました。

おちゃめ機能でオーディエンスを巻き込み、次の2曲でさつきちゃんすげえやんけ!とジェッ飛ばします。心做しからMCに繋ぎ、東京レトロで始動。ドレミファとまにまにで楽しい感じ。投資家でラストスパートへの暖機運転。ここからMCを挟み、一気に5曲駆け抜けます。
アイロニはバラードですけどこの位置でもいけるよなと。キリトリセンは私の好みですね。ラストに置くかどうかは人によりけりでしょうけど。ドーナツはラストのほうだが、最後はこの2曲しかないと。
アンコール前提でセトリを考えてしまったので、私はワールドイズマインを最後にしました。ハッピーシンセサイザが最後は普通すぎるじゃん!踊ってみるなんて予想外じゃん!
ドレミファ最初、シンセサイザ最後、恋は戦争は声が出る中頃から、という指定があったそうですよ。(アフト)
結論、あまり当たらんなあということで……🥺

そういえば、さつきちゃん登場の前にちらっとステージの下を見ましたら、床のプロンプトにセトリが映っていたのを見てしまいました。あっ先発そっちでキリトリセン3曲目か~みたいな🥺

以上!
こだわりや愛情がひしひしと伝わってくる楽しいイベントでした。
この記事が美しい思い出を振り返る一助となれば幸いです。

Category: ,